参考文献→COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン2022〔第6版〕 – 学会誌・出版物|一般社団法人日本呼吸器学会
世界初の技術で全身から細かなヶ所のピンポイントムダ毛ケアまで対応🔷はじめに

「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」
聞いたことがあるけど、
- 喘息とは違うの?
- 喫煙病?
- 苦しくなる病気?
その程度で終わることも多い。
しかし医療・救急の世界では
肺の生活習慣病 として
心臓病や糖尿病と同じレベルで扱われるほど重要な疾患。
本記事では、
- 一般読者にわかる
- 国家試験対策にも使える
- 救急実務にも役立つ
という三拍子をそろえた完全版COPD解説を届ける。
もっと医療情報を知りたい方はこちら👉「肺炎とは?原因・症状・治療・予防・重症化サインを5章構成で徹底解説」 — TETSU十郎/救急救命士
もっと医療情報を知りたい方はこちら👉呼吸苦(息苦しさ)の原因は4つだけ|呼吸器・心臓・血液・自律神経を徹底解説する総合ガイド(救急 × 国家試験 × 一般) — TETSU十郎/救急救命士
『COPDのことがよくわかる本 長引くせき、たん、息切れで悩む人に』
著者:桧 秀樹ほか/講談社(健康ライブラリー イラスト版)
『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第6版』
編集:日本呼吸器学会 COPDガイドライン第6版作成委員会
🔷1. COPDとは
COPDは
長年の有害物質(主にタバコ煙)によって肺が破壊され、
気道の狭窄と肺の弾力低下が生じ、息が苦しくなる病気
と定義される。
ガイドラインでは
COPDは肺の生活習慣病である
とも記されるほど、慢性的で進行性の疾患だ。
🔷2. COPDは「吸えるけど吐けない病気」
人の呼吸は基本、
吸う → 肺が膨らむ
吐く → 肺が縮む
で成り立つ。
COPDでは、
- 肺の弾力が失われ
- 気道が狭くなり
- 空気がうまく出ていかない
つまり、
吸えるのに吐けない
🫁 肺がパンパンになり続ける(air trapping)
その結果、
- 肺が垂れ下がり横隔膜が平らになる
- 呼吸筋が過労
- 少しの動作でも息切れ
になる。
👉 国家試験にも現場にも重要な視点。
🔷3. 原因は喫煙が圧倒的
📌原因の約9割はタバコ煙
(受動喫煙も含む)
近年は
- 加熱式
- VAPE
- 三次喫煙(壁・衣類に残る煙粒子)
も問題視されている。
そのほかの原因として、
- 大気汚染
- 粉塵などの職業曝露
- 遺伝:α1-アンチトリプシン欠乏症
もあるが少数。
🔷4. 病気の進み方:見逃されやすい
初期は
- 歳のせい
- 運動不足
- 体力低下
と誤解されがち。
さらに進行すると
- 坂道で息切れ
- 咳・痰
- 疲れやすい
それでも受診しない人が多いのが問題。
終末期では
- 安静時でも苦しい
- 在宅酸素が必要
- 肺高血圧
- 右心不全(肺性心)
まで進む。
👉 ガイドラインでは
「早期診断が予後改善の鍵」と明言されている。
🔷5. 診断:スパイロメトリー(肺機能検査)が必須
症状だけでは診断できない。
COPDの診断基準として
FEV1/FVC<70%
(1秒率が70%未満)
が決定的。
👉 レントゲンだけでは不十分
👉 息苦しさだけでも診断できない
🔷6. COPDの治療:ガイドラインの視点から
治療の柱は5つ。
参考文献→COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン2022〔第6版〕 – 学会誌・出版物|一般社団法人日本呼吸器学会
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🔹①禁煙(最重要の治療)
禁煙は
- 進行を止める
- 効果が大きい
- 介入可能
👉 ガイドラインでも
禁煙は治療そのものと明記。
🔹②薬物療法:吸入薬が中心
COPD=気道閉塞
なので治療は
- LAMA(抗コリン薬)
- LABA(β2刺激薬)
が中心。
重症化・増悪が多ければ
- ICS(吸入ステロイド)
を併用。
👉 エビデンスに基づいた段階的治療が
ガイドラインで細かく規定されている。
🔹③呼吸リハビリテーション
呼吸リハは
- 運動能力改善
- QOL改善(生活の質)
- 増悪予防
- 生存率改善
まで証明されている強力な治療介入。
国家試験頻出🔥
🔹④ワクチン
- 肺炎球菌
- インフルエンザ
👉 増悪予防のために推奨。
🔹⑤酸素療法(長期酸素療法 LTOT)
📌適応基準
安静時PaO2 ≤ 55 mmHg
または55〜60で肺高血圧・右心不全等
👉 予後改善効果がある数少ない治療。
『COPDのことがよくわかる本 長引くせき、たん、息切れで悩む人に』
著者:桧 秀樹ほか/講談社(健康ライブラリー イラスト版)
『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第6版』
編集:日本呼吸器学会 COPDガイドライン第6版作成委員会
🔷7. COPDの急性増悪とは

普段より息が苦しくなり、
- 咳・痰増加
- SpO2低下
- 呼吸数増加
する状態。
救急要請につながりやすい。
🔥原因は?
- 感染(最多)
- 大気汚染
- 不整脈
- 薬剤中断
- 心不全併存
現場でも国家試験でも
感染が最多 は鉄板。
🔷8. 救急での評価ポイント
COPDの患者を見るときはこう見る👇
✔呼吸音
- wheeze(喘鳴)
- 無音胸=超重症
✔SpO2
酸素低いが過剰投与注意
✔呼吸法
口すぼめ呼吸(pursed-lip breathing)
✔胸郭
樽状胸(barrel chest)
参考文献→COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン2022〔第6版〕 – 学会誌・出版物|一般社団法人日本呼吸器学会
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🔷9. 酸素の上げすぎは危険(ガイドラインのキーワード)
COPD患者は
高CO2血症を許容して生活している。
そこで高濃度酸素を急に与えると
- CO2貯留
- 意識障害(CO2ナルコーシス)
を起こす。
👉 目標SpO2は88〜92%
救急も国家試験もここが超重要🔥
🔷10. 医療機関での急性増悪治療
- 抗生剤
- 吸入薬強化
- ステロイド
- NPPV(非侵襲換気)
- 酸素調整
- 感染評価
- リハビリ介入
ガイドラインでも
NPPVは高い推奨度を持つ。
🔷11. 家族が知っておきたい説明の例
COPDは長年の煙などで肺が壊れ、息を吐けなくなり苦しくなる病気です。
酸素が低くても、入れすぎると眠くなるので医師や医療職の指示で調整します。
🔷12. 日常でできる予防
COPDは
進行性だが 予防可能 である。
✔禁煙
✔受動喫煙の回避
✔ワクチン
✔運動習慣
✔早期の肺機能検査
が鍵。
🔷13. 国家試験頻出ポイントまとめ
📌 COPD=吐けない病気
📌 診断はFEV1/FVC < 70%
📌 治療の柱は禁煙
📌 呼吸リハは予後改善
📌 増悪原因の最多は感染
📌 LTOTは生命予後改善
📌 酸素は88〜92%
🔷14. 検索読者に寄り添うQ&A
❓COPDは治りますか?
肺の破壊は戻らないが
禁煙・治療で進行は止められる。
❓ COPDは喘息と同じ?
違う。
- 喘息 → 気道が過敏で狭くなる
- COPD → 肺そのものが破壊される
ただし併存することもある(ACOS)。
❓ COPDのサインは?
- 息切れ
- 咳
- 痰
- 坂で苦しい
- 運動を避ける
❓ 在宅酸素は一生?
状態と改善により変動。
医師が再評価する。
🔷15. まとめ
COPDは
命にかかわるが予防でき、
治療によって生活の質が大きく変わる病気
喫煙と向き合い
早期診断と継続治療によって
息切れ軽減・寿命延長もできる。
🫁 正しい理解と支援が最大の治療
ガイドラインも現場もそう伝えている。
✍️最後に

この記事が、患者さん本人、家族、救急隊員、医療者、受験生
の理解につながれば幸いです。
COPDは知っていれば助けられる病気。
これからも
「命と暮らしを守る医療知識」
をわかりやすく発信していきます。
参考文献→COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン2022〔第6版〕 – 学会誌・出版物|一般社団法人日本呼吸器学会
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『COPDのことがよくわかる本 長引くせき、たん、息切れで悩む人に』
著者:桧 秀樹ほか/講談社(健康ライブラリー イラスト版)
『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第6版』
編集:日本呼吸器学会 COPDガイドライン第6版作成委員会
