こんにちは!今回は、小さなお子さんを持つ親御さんからよくある質問にお答えします。

「熱が出るとけいれんするって聞いたんですけど、本当ですか?」
「どんな病気で起こるの?どうしてそうなるの?」

実は「熱性けいれん(=熱性痙攣)」は、幼児期にとても多い症状なんです。
でも、正しく理解すれば、いざという時も落ち着いて対応できますよ!


🔥熱性けいれんってなに?

熱性けいれんとは、熱が出たときに起こる一時的なけいれんのこと。

特に、生後6か月〜5歳くらいの子どもに多く見られます。

  • けいれんの多くは1〜5分以内におさまります
  • 脳の障害を残すことは少なく、心配しすぎなくてもOKです

🦠けいれんを起こしやすい病気は?

代表的なものを以下の表でまとめてみました👇

病名特徴
突発性発疹生後6か月〜1歳前後に多い。突然の高熱→熱が下がった後に発疹。
→ 熱が急に上がるタイミングでけいれんが起こりやすい。
インフルエンザ急な高熱・関節痛など。
→ けいれんだけでなく「インフルエンザ脳症」になることもあるので注意!
アデノウイルス感染症プール熱など。高熱が数日間続く。
→ 持続的な高熱でけいれんを誘発しやすい。
RSウイルス/ヒトメタニューモウイルス赤ちゃん〜幼児によくある呼吸器ウイルス。
→ 呼吸症状+高熱でけいれんすることがある。
川崎病発熱5日以上、目の充血や発疹、口唇の赤みなど。
→ 高熱によりけいれんを起こすことも。

📈「高熱」より「急な発熱」が危険!

よくある誤解実際は…
「熱が高くなるとけいれんするんでしょ?」❌熱の高さよりも、“急に上がる”ことが原因なんです!

熱がゆっくり上がるときは脳も順応できますが、
ドーンと体温が上がると、脳の神経が一気に興奮してしまい、けいれんが起こることがあります。


🕓けいれんが起こりやすい時間帯は?

  • 夕方〜夜(18時〜深夜)
    → 体温が自然に高くなりやすく、発熱も重なりやすい
  • 早朝(4時〜8時ごろ)
    → 夜間に下がっていた体温が上がり始める時間帯で、けいれんが多く見られます

逆に、日中は体温の変化が緩やかなので、比較的けいれんのリスクは低めです。


🤔なぜ子どもはけいれんしやすいの?

ポイントは「脳の未熟さ」と「神経バランス」です👇

  • 子どもの脳はまだ発達途中 → 抑えるブレーキ(GABAなど)が弱い!
  • 熱が出ると「炎症物質(サイトカイン)」が脳にも影響 → 神経が興奮しやすくなる!

これが、熱によって脳が“ビックリしすぎて”けいれんを起こす理由です。


🧸親としてできることは?

✅様子を落ち着いて観察

  • けいれんの時間や様子をスマホで記録できるとベスト
  • 「何分続いたか」「左右差があるか」「意識は戻ったか」など

✅むやみに揺らさない・口に指を入れない

  • 舌をかまないように指を入れる必要はありません!
  • 安全な場所に寝かせ、顔を横にして吐物を防ぎましょう

✅けいれんが5分以上続く/何度も起きるときはすぐ病院へ!


✍️まとめ

  • 熱性けいれんは高熱そのものより、急な体温上昇が引き金になる
  • けいれんしやすい病気(突発性発疹、インフルなど)では特に注意
  • 子どもは夕方〜夜や早朝にけいれんしやすい
  • ほとんどは自然に治まるが、長引く場合は受診を!

📌次回予告

次回の「素朴な疑問シリーズ」では…?
👉「けいれん中に“やっていいこと”と“やってはいけないこと”って?」を解説します!

By TETSU十郎

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