「もし目の前で人が倒れたら…」そんな時に適切な対応ができるようになるのが普通救命講習です。これは、一般の人が心肺蘇生法(CPR)やAEDの使い方、異物除去、止血法などを学ぶ講習で、全国の消防本部などで受講できます。
本記事では、普通救命講習の内容や、受講の流れ、実際の救命処置のポイントについて概要のみ解説します。詳しい注意事項は実際に受講してから覚えましょう。
普通救命講習とは?
普通救命講習は、主に一般市民向けの救命講習で、心肺蘇生法やAEDの使い方を学びます。主に以下の3種類があります。
講習の種類 | 時間 | 内容 |
普通救命講習Ⅰ | 3時間 | 成人向けの心肺蘇生法・AEDの使い方・異物除去・止血法 |
普通救命講習Ⅱ | 4時間 | 普通救命講習Ⅰに加え、より実践的な訓練 |
普通救命講習Ⅲ | 3時間 | 乳幼児向けの心肺蘇生法・AEDの使い方 |
消防署などで開催されており、誰でも受講可能です。修了すると**「修了証」**がもらえます。
普通救命講習の内容
1. 心肺蘇生法(CPR)
心肺停止状態の人に対し、胸骨圧迫(心臓マッサージ)と人工呼吸を行います。
- 胸骨圧迫:胸の中央を1分間に100~120回のリズムで押す(深さは約5cm)。
- 人工呼吸:できる場合は2回の吹き込みを行う。
「胸骨圧迫のみの心肺蘇生」(ハンズオンリーCPR)も可能です。
2. AED(自動体外式除細動器)の使い方
AEDは、心臓の正常なリズムを取り戻すための医療機器です。
- 電源を入れる → 電極パッドを貼る → 指示に従い電気ショック
- AEDは音声案内があるので、指示に従えば誰でも使用可能。重要なのは音声を聞くこと!
3. 気道異物除去
喉に食べ物や異物が詰まったときの対処法を学びます。
- 背部叩打法:背中を叩いて異物を除去。
- 腹部突き上げ法(ハイムリック法):お腹を圧迫して異物を出す。
4. 止血法
出血時の応急手当の方法を学びます。
- 直接圧迫止血法(出血部位を圧迫して止める)。
普通救命講習の受講方法
1. 申し込み
各自治体の消防署やホームページで、開催情報を確認し、申し込みます。
2. 講習の受講
消防職員や救命士の指導のもと、実技と講義を受けます。
3. 修了証の交付
講習を修了すると、「普通救命講習修了証」がもらえます。
まとめ
普通救命講習は、緊急時に人の命を救うスキルを身につけるための重要な講習です。いざという時、落ち着いて行動できるよう、定期的に受講し、知識をアップデートすることが大切です。
「自分には関係ない」と思わず、ぜひ一度受講してみましょう!