救急隊が教える「本当に迷ったとき」の判断基準
「救急車を呼ぶほどじゃない気がする」
「でも、様子見でいいのか分からない」
この**“迷い”の時間**が、結果として
- 重症化
- 後遺症
- 「あの時呼んでいれば…」という後悔
につながるケースを、救急現場では何度も見てきました。
そこで本記事では、
- #7119と119の違い
- どちらに電話すべきかの明確な判断基準
- 実際に後悔が多いパターン
- 「適正利用」と「遠慮」の決定的な違い
を、制度・根拠・現場目線の3点から解説します。
📘 いざというときの救急・応急手当ガイド
夜間や休日など、すぐに医療機関へ相談できない場面で、
「救急車を呼ぶべきか」「様子を見てよいか」の判断を助けてくれる一冊。
一般の方にも分かりやすく、家庭に1冊あると安心です。
🧰 家庭用 救急セット(ファーストエイドキット)
軽いケガや体調不良時の応急対応に役立つ救急セット。
「様子を見る」判断になった場合でも、適切な初期対応ができます。
防災備蓄としてもおすすめです。
結論から:迷った時の原則はこれ

判断に迷ったら、次の順で考えてください。
- 今この瞬間、命に関わる可能性があるか
- 症状が急に出た・急に悪化しているか
- 本人が普段と明らかに違うか
- 夜間・休日で相談先がないか
👉 1つでも当てはまれば119
👉 どれも微妙で判断できない時に#7119
この原則は、全国共通でズレません。
#7119とは何か?【制度としての正確な位置づけ】
#7119の正式名称
救急相談窓口(救急安心センター事業)
総務省消防庁が推進している制度で、
**「救急車を呼ぶか迷った人が、医療的助言を受けるための窓口」**です。
📌 ポイント
- 医師・看護師・相談員が対応
- 症状を聞き取り
- 「救急車」「受診」「様子見」を助言
👉 電話相談であり、出動要請ではありません
#7119で「できること/できないこと」
できること
- 症状の緊急度を整理してもらう
- 今すぐ受診すべきかの助言
- 近隣の医療機関案内(地域による)
できないこと
- 救急車の出動判断を代行
- 医師による診断
- 治療指示
ここを誤解している人が非常に多いのが現実です。
119とは何か?【遠慮してはいけない理由】

119番は、
「緊急の医療・救助が必要と考えた人が、即時対応を求める番号」
です。
よくある誤解
- 「重症じゃないと呼んではいけない」
- 「救急隊に迷惑」
- 「後で怒られそう」
👉 すべて誤解です。
救急隊が現場で最も後悔するパターン
- 本人・家族が我慢して様子見
- 夜を越して悪化
- 到着時には明らかに重症
この時、ほぼ必ず言われるのが
「こんなに悪くなるとは思わなかった」
これは判断ミスではなく、情報不足です。
📘 いざというときの救急・応急手当ガイド
夜間や休日など、すぐに医療機関へ相談できない場面で、
「救急車を呼ぶべきか」「様子を見てよいか」の判断を助けてくれる一冊。
一般の方にも分かりやすく、家庭に1冊あると安心です。
🧰 家庭用 救急セット(ファーストエイドキット)
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「様子を見る」判断になった場合でも、適切な初期対応ができます。
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#7119ではなく「119を選ぶべき症状」
以下は**#7119を挟まず、即119**の代表例です。
呼吸・循環に関する症状
- 息が苦しい/話せない
- 唇や顔色が紫・灰色
- 胸が締めつけられるように痛い
- 動悸+冷汗+吐き気
👉 心筋梗塞・肺塞栓などの可能性
救急車を呼ぶ判断に迷う背景には、
「適正利用」への誤解や、
「様子見して後悔した事例」があります。
▶ 救急車の適正利用と「迷ったら119番通報」
神経症状
- 片側の手足が動かない
- 言葉が出ない/呂律が回らない
- 突然の激しい頭痛
- 意識がおかしい/反応が鈍い
👉 脳卒中の可能性
その他の危険サイン
- けいれん
- 大量出血
- 高所からの転落
- 交通事故
- 高熱+意識障害(特に高齢者・小児)
#7119が「向いている」ケース
比較的よくある相談例
- 発熱があるが元気はある
- 軽い腹痛が続いている
- 子どもの咳・鼻水
- 持病があるが今は安定している
👉 ただし「急変したら即119」
#7119は安全な範囲での整理役です。
「適正利用」と「遠慮」は全く別物
適正利用とは
- 必要な時に
- ためらわず
- 正確な情報を伝えること
遠慮とは
- 判断を先延ばしにすること
- 自己判断で様子を見ること
救急隊が困るのは呼ばれることではなく、
呼ばれなかった結果、手遅れになることです。
実際に多い「#7119→119」パターン
#7119で相談した結果、
- 「今すぐ119を」
- 「救急車を呼んでください」
と助言されるケースは決して少なくありません。
これは
👉 相談が無駄だったという意味ではない
👉 判断が適切だった証拠
です。
家族がいる人ほど知っておいてほしいこと
判断が遅れやすい人
- 一人暮らしの高齢者
- 「大丈夫」が口癖の人
- 医療機関にかかりたがらない人
家族が代わりに判断するためにも、
基準を共有しておくことが重要です。
よくある質問(現場目線で回答)
Q. 救急車を呼んで軽症だったらどうなる?
→ 何も問題ありません
「結果的に軽症だった」は
判断が間違っていたことを意味しません。
Q. #7119がつながらない時は?
→ 119でOK
特に夜間・休日は、
相談待ちより即時対応を優先してください。
内部リンク(理解を深める関連記事)
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👉 判断基準は単体ではなく、組み合わせて理解することが重要
根拠・公的情報リンク(一次情報)
- 総務省消防庁
救急安心センター事業(#7119)
救急車の適時・適切な利用(適正利用) | 総務省消防庁 - 東京消防庁
救急車を呼ぶべき症状
「#7119」東京消防庁救急相談センター・東京版救急受診ガイド | 東京消防庁 - 日本救急医学会
救急受診ガイド
救急受診ガイド_省庁あり.indd
まとめ|迷った時に思い出してほしい一言

「様子を見る」は行動ではなく、先延ばしです。
- 判断に迷う=情報が足りない
- 情報が足りない時は、人に判断を渡す
#7119も119も、
あなたを責めるための番号ではありません。
守るための番号です。
救急車を呼ぶ判断に迷う背景には、
「適正利用」への誤解や、
「様子見して後悔した事例」があります。
▶ 救急車の適正利用と「迷ったら119番通報」
▶ 救急車を呼んでいいのに“呼ばなかった人”が後悔した実例
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夜間や休日など、すぐに医療機関へ相談できない場面で、
「救急車を呼ぶべきか」「様子を見てよいか」の判断を助けてくれる一冊。
一般の方にも分かりやすく、家庭に1冊あると安心です。
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「様子を見る」判断になった場合でも、適切な初期対応ができます。
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