「何度も吐いているけれど、救急車を呼んだほうがいい?」
「子どもが突然吐いた。何回吐いたら119番?」
「夜中に嘔吐したけれど、朝まで様子を見ても大丈夫?」
嘔吐は、胃腸炎や食べ過ぎなどでも起こる身近な症状です。
その一方で、脳や消化管などの緊急性の高い病気でも嘔吐することがあります。
そのため、「吐いた=救急車」でも、「嘔吐だけだから大丈夫」でもありません。
大切なのは、吐いた回数だけを見るのではなく、
- 意識は普段どおりか
- 呼吸は苦しくないか
- 激しい頭痛はないか
- 激しい腹痛はないか
- 血を吐いていないか
- けいれんしていないか
- 水分を摂れているか
- 頭をぶつけた後ではないか
など、嘔吐以外の症状や状況を一緒に確認することです。
この記事では、救急救命士として20年間救急に携わってきた経験と、厚生労働省・総務省消防庁などの公的情報をもとに、
「嘔吐で119番する目安」
「早めに病院を受診したほうがよい状態」
「自宅で様子を見られる可能性がある状態」
の3段階に分けて、一般の方向けに分かりやすく解説します。
特に「何回吐いたら救急車を呼ぶの?」という疑問についても詳しく解説します。
※この記事は一般的な救急受診の目安を解説するものであり、個別の病気を診断するものではありません。意識や呼吸がおかしいなど明らかに緊急性が高い場合は、この記事だけで判断せず119番してください。
【最初に結論】嘔吐で救急車を呼ぶかは「回数」だけで決めない
まず、この記事で最も伝えたいポイントです。
「○回吐いたら救急車」という一律の基準はありません。
1回しか吐いていなくても119番が必要になる場合があります。
反対に、複数回吐いたからといって、必ず救急車が必要になるわけでもありません。
重要なのは、
「何回吐いたか」+「ほかにどのような症状があるか」
です。
特に次のような症状があれば注意してください。
| 嘔吐と一緒にみられる症状・状況 | 対応の目安 |
| 意識がない・反応がおかしい | 119番 |
| 呼吸が苦しい・呼吸が弱い | 119番 |
| 突然の激しい頭痛 | 119番を検討 |
| 突然の激しい腹痛・激しい腹痛が続く | 119番を検討 |
| 血を吐いた | 119番を検討 |
| けいれんしている | 状況により119番 |
| 頭を強くぶつけた後に意識がおかしい・けいれん | 119番 |
| 水分が全く摂れず、ぐったりしている | 早急な医療相談・状態により119番 |
| 意識・呼吸が正常で症状が軽く改善している | 自宅で経過観察できる場合もある |
特に、
意識・呼吸・激しい痛み・出血
は優先して確認してください。
嘔吐だけで救急車を呼んでもいい?
「吐いただけで救急車を呼んだら迷惑なのでは?」
そう考えて119番をためらう人もいるかもしれません。
しかし、嘔吐そのものだけで救急車の必要性を判断することはできません。
嘔吐は胃腸炎や食べ過ぎなどでも起こりますが、
- 脳卒中
- くも膜下出血などの頭蓋内疾患
- 腸閉塞などの腹部疾患
- 消化管出血
- 重度の脱水
- 中毒
- 頭部外傷
などでも起こる可能性があります。
つまり、嘔吐は**「原因によって緊急度が大きく変わる症状」**です。
だからこそ、
「吐いたから救急車」
ではなく、
「吐いている人の全身状態はどうなのか」
を見る必要があります。
嘔吐で119番を考える7つの危険サイン
ここからがこの記事で最も重要な部分です。
嘔吐している人に次のような症状がある場合は、緊急性の高い病気や状態が隠れている可能性があります。
① 意識がおかしい・反応が悪い
嘔吐している人を見ると、どうしても「何回吐いたか」「何を食べたか」に目が向きがちです。
しかし、最初に確認してほしいのは意識の状態です。
例えば、
- 呼びかけても反応が悪い
- 会話がかみ合わない
- すぐに眠り込んでしまう
- 起こしても目を開けない
- 普段と明らかに様子が違う
- 意識を失った
といった場合です。
このような状態で嘔吐している場合は、単なる胃腸炎などと決めつけないでください。
また、意識が低下した状態で嘔吐すると、吐いた物が気道へ入り込む「誤嚥」の危険もあります。
意識がない、または呼びかけへの反応が明らかにおかしい場合は119番してください。
「寝ているだけだと思った」
「お酒を飲んでいるからだと思った」
と自己判断するのも危険です。
嘔吐+意識障害は、緊急性を判断するうえで非常に重要な組み合わせです。
② 呼吸がおかしい・息苦しい
次に確認するのが呼吸です。
嘔吐している人に、
- 息が苦しそう
- 呼吸が弱い
- 呼吸が明らかにおかしい
- 唇の色が紫色
- 吐いた直後から急に呼吸状態が悪くなった
- 意識が低下し、正常に呼吸しているか分からない
などがあれば119番してください。
特に意識が低下している人では、吐物を誤嚥して呼吸状態が悪化する可能性があります。
呼吸が正常ではない、または正常な呼吸か判断できない場合は119番通報し、通信指令員の指示に従ってください。
③ 突然の激しい頭痛+嘔吐
「頭が痛くて吐いた」
この場合に重要なのは、頭痛の始まり方と強さです。
厚生労働省は、成人で「突然の激しい頭痛」を、すぐに救急車を呼ぶべき症状として挙げています。
特に、
- 突然始まった激しい頭痛
- 今まで経験したことがないほどの頭痛
- 頭痛とともに意識がおかしくなった
- ろれつが回らない
- 顔の片側がゆがむ
- 片方の手足に力が入らない
- 急に立っていられなくなった
- けいれんした
などがあれば注意が必要です。
嘔吐があると「胃腸炎かな」と考えてしまうことがあります。
しかし、嘔吐+突然の激しい頭痛の場合、最初から胃腸の病気と決めつけるべきではありません。
脳血管障害など、時間が重要になる病気もあります。
「吐いたら少し楽になった」
という理由だけで安心することもできません。
突然の激しい頭痛を伴う場合は119番を考えてください。
④ 突然の激しい腹痛・激しい腹痛が続く
嘔吐と腹痛はよく一緒に起こります。
胃腸炎や食中毒などでもみられるため、「お腹の風邪だろう」と考える人も多いでしょう。
しかし、腹痛の中にも緊急性の高いものがあります。
厚生労働省は成人について、
- 突然の激しい腹痛
- 激しい腹痛が持続する
場合を、すぐに救急車を呼ぶべき症状として挙げています。
例えば、
「突然、お腹にものすごい痛みが出た」
「激しい腹痛がずっと続いている」
「痛くて動けない」
「冷や汗をかいている」
などの場合です。
嘔吐を伴っていても、
「吐いているから胃腸炎」
とは限りません。
嘔吐+激しい腹痛では、腹部の緊急疾患も考える必要があります。
突然の激しい腹痛や、強い腹痛が続いている場合は119番を検討してください。
⑤ 血を吐いた
吐いた物に血が混じっている場合も注意が必要です。
厚生労働省は成人の「血を吐く」を、すぐに救急車を呼ぶ症状の一つとして挙げています。
特に、
- 明らかな血液を吐いた
- 大量に血を吐いた
- 顔色が明らかに悪い
- 冷や汗をかいている
- ふらつく
- 意識が遠のく
などがあれば緊急性があります。
「少し血が混じっているだけだから大丈夫」
と自己判断せず、出血量や全身状態を確認してください。
大量の出血や意識状態の悪化などがある場合は、迷わず119番してください。
⑥ けいれん+嘔吐
けいれんを伴っている場合にも注意が必要です。
特に、
- けいれんが続いている
- けいれんを繰り返している
- けいれんが止まっても意識が戻らない
- 激しい頭痛を伴う
- 頭をぶつけた後にけいれんした
といった場合です。
嘔吐そのものよりも、けいれんや意識状態を優先して判断してください。
また、けいれんしている人の口の中へ、指やタオル、箸などを入れる必要はありません。
周囲の危険物を遠ざけ、可能であればけいれんが始まった時刻を確認し、119番通報してください。
⑦ 頭を強くぶつけた後の嘔吐
頭をぶつけた後に吐いた場合も注意が必要です。
特に、
- 意識を失った
- 呼びかけへの反応がおかしい
- けいれんした
- 強い頭痛がある
- 手足の動きがおかしい
- ろれつが回らない
- 時間とともに状態が悪化している
などがあれば、頭部外傷による重篤な状態も考えなければなりません。
子どもの場合も、頭を強くぶつけた後に意識がない、けいれんがあるなどの場合は緊急性があります。
「吐いた後は普通にしているから大丈夫」
と、嘔吐の有無だけで判断するのではなく、意識や神経症状を含めて全身状態を見ることが重要です。
「何回吐いたら救急車?」という考え方には注意
検索してこの記事を読んでいる方の中には、
「何回吐いたら救急車を呼べばいいの?」
という答えを知りたい方も多いと思います。
しかし、ここは非常に重要なので繰り返します。
嘔吐の回数だけで119番するかどうかを決めることはできません。
例えば、
ケースA
1回しか吐いていない。
しかし、その直前に突然ものすごい頭痛が起こり、会話もおかしくなってきた。
ケースB
胃腸炎と思われる症状で数回吐いた。
しかし現在は意識がはっきりしており、呼吸も正常。激しい頭痛や腹痛もなく、少量ずつ水分を摂ることができている。
この2人を、
「何回吐いたか」
だけで比較することはできません。
1回しか吐いていないケースAのほうが、はるかに緊急性が高い可能性があります。
だからこそ、嘔吐では、
回数を見る → ではなく
意識・呼吸・痛み・出血・神経症状・水分摂取などを確認する
という考え方が重要です。
まず確認するのは「意識・呼吸・激しい痛み・出血」
嘔吐したとき、何を確認すればよいのか分からなくなったら、まず次の4項目を確認してください。
1.意識
普段どおり会話できるか。
呼びかけに正常に反応するか。
2.呼吸
息苦しくないか。
呼吸が弱くないか。
正常に呼吸しているか。
3.激しい痛み
突然の激しい頭痛はないか。
突然の激しい腹痛や、続く激しい腹痛はないか。
4.出血
血を吐いていないか。
これらに明らかな異常がある場合は、単なる嘔吐として様子を見るのではなく、119番を含めた早急な対応を考えてください。
一方、
「意識も呼吸も正常。でも何度か吐いている」
「水分は少し飲めている」
「胃腸炎かもしれないけれど、どこまで自宅で様子を見ていい?」
というケースもあります。
ここから先で重要になるのが、
「119番までは必要ないとしても、病院へ行くべき状態」
と、「自宅で様子を見られる可能性がある状態」の違いです。
病院を受診する目安と自宅で様子を見るポイント
第1部では、嘔吐したときに119番を考える危険な症状について解説しました。
では、
「意識も呼吸も問題ない」
「激しい頭痛や腹痛もない」
「血も吐いていない」
という場合は、すべて自宅で様子を見てよいのでしょうか。
答えは**「必ずしもそうではありません」**。
嘔吐では、
① 119番が必要な状態
② 救急車までは必要なくても医療機関への相談・受診を考える状態
③ 自宅で様子を見られる可能性がある状態
を分けて考えることが大切です。
ここでは②と③の境界について詳しく解説します。
「救急車を呼ばなくていい」=「病院に行かなくていい」ではない
救急車は、緊急性の高い傷病者を医療機関へ搬送するためのものです。
そのため、
「119番するほどではなさそう」
という判断と、
「病院を受診する必要がない」
という判断は同じではありません。
例えば、意識や呼吸に異常がなくても、
- 嘔吐が続いている
- 水分をほとんど摂れない
- 尿が明らかに少なくなった
- ぐったりしてきた
- 発熱や下痢も続いている
- 高齢者や乳幼児である
- 持病がある
といった場合には、救急車ではなく自家用車などでの受診や、医療機関・救急相談窓口への相談が必要になることがあります。
「119番するか」と「受診するか」は分けて考える。
これが重要です。
嘔吐で早めの受診を考えたい状態
次のような場合には、119番が必要な危険サインがなくても、医療機関への相談・受診を検討してください。
① 嘔吐が続いている
1回吐いただけで、その後は普段どおり。
このような場合と、
「何度も吐いている」
「しばらくするとまた吐く」
「時間が経っても改善しない」
という場合では考え方が変わります。
嘔吐が続くと問題になるのが脱水です。
吐くことで体内の水分が失われるだけでなく、水分を飲むこと自体が難しくなることがあります。
さらに下痢や発熱も加われば、より多くの水分が失われます。
そのため、
嘔吐が続いて水分摂取が十分にできない場合は、受診を考える重要なポイントになります。
② 水分を飲んでも吐いてしまう
嘔吐していても、少量ずつ水分を摂れているのであれば、自宅で経過を見られる場合があります。
一方で、
- 飲むたびに吐く
- ほとんど水分が入らない
- 嘔吐を繰り返して水分補給ができない
という状態では、脱水が進む可能性があります。
特に、
「吐いた回数」だけではなく「水分を体内に保てているか」
を見ることが大切です。
何度吐いたかを数えることも参考にはなりますが、
「水分が摂れるか」
「尿が出ているか」
「元気があるか」
といった全身状態を一緒に確認してください。
嘔吐で注意したい「脱水」
嘔吐が続いたときに注意したい代表的な問題が脱水です。
私たちの体からは、嘔吐によって水分や電解質が失われます。
さらに、
- 下痢
- 発熱
- 発汗
- 食事や水分を摂れない状態
などが重なると、脱水が進みやすくなります。
特に乳幼児や高齢者では注意が必要です。
脱水を疑うサインは?
自宅で様子を見る場合には、次のような変化がないか確認してください。
- 口や唇が乾いている
- 尿の量が減っている
- 長時間尿が出ていない
- 元気がない
- ぐったりしている
- 立つとふらつく
- 水分をほとんど摂れない
- 顔色が悪い
- 反応が普段と違う
ただし、脱水の程度を家庭で正確に判断することは簡単ではありません。
特に、
水分が全く摂れない
意識や反応がおかしい
ぐったりして動けない
などの場合は、単に「水分を飲ませて様子を見る」だけにしないでください。
状態によっては早急な医療機関への相談・受診、あるいは119番が必要になります。
嘔吐したら水をたくさん飲ませたほうがいい?
「吐いた分だけ水分を補わなければ」
と思って、一度に大量の水やお茶を飲ませたくなるかもしれません。
しかし、嘔吐している最中に大量の水分を一気に摂ると、再び吐いてしまうことがあります。
水分を摂れる状態であれば、一気に大量に飲むのではなく、少量から試すことが基本です。
吐かずに飲めるようであれば、様子を見ながら少しずつ続けます。
重要なのは、
「一気にたくさん」ではなく「無理をせず少量ずつ」
です。
水、お茶、スポーツドリンク、経口補水液のどれがいい?
嘔吐や下痢が続いている場合には、水分だけでなく電解質も失われます。
そのため、脱水時の水分・電解質補給には経口補水液が使われることがあります。
ただし、
経口補水液なら大量に飲んでもよいわけではありません。
また、心臓や腎臓などの病気で水分・塩分摂取について医師から指示を受けている人は、その指示に従う必要があります。
そして、意識が悪い人や自力で安全に飲み込めない人に、無理に水分を飲ませてはいけません。
誤嚥する危険があるためです。
吐いた直後に食事をさせるべき?
嘔吐した直後に、
「何か食べないと体力が落ちる」
と無理に食事をさせる必要はありません。
まず重要なのは、全身状態と水分摂取が可能かどうかを確認することです。
吐き気が強い状態で無理に食べると、再び嘔吐することがあります。
水分を摂れるようになり、吐き気が落ち着いてきたら、体調を見ながら食事を再開していきます。
ただし、
- 長時間ほとんど飲食できない
- 嘔吐が改善しない
- ぐったりしてきた
といった場合は、自宅で無理に食事を進めるより医療機関への相談を考えてください。
自宅で様子を見られる可能性がある目安
では、どのような場合なら自宅で経過を見ることができるのでしょうか。
一つの目安として、
- 意識が普段どおり
- 普通に会話できる
- 呼吸が正常
- 突然の激しい頭痛がない
- 激しい腹痛がない
- 吐血していない
- けいれんしていない
- 頭を強くぶつけたなどの状況がない
- 少量ずつ水分を摂れる
- 尿が出ている
- 症状が悪化していない
- 時間とともに改善傾向がある
といった状態であれば、必ずしも救急車が必要とは限りません。
ただし、これは**「絶対に安全」という意味ではありません。**
自宅で様子を見るということは、
「放っておく」ことではなく「状態の変化を観察する」こと
です。
自宅で様子を見るなら何を観察する?
嘔吐した人を自宅で見る場合には、「また吐いたか」だけを確認するのでは不十分です。
次のポイントを定期的に確認してください。
| 観察する項目 | 確認すること |
| 意識 | 普段どおり話せるか、反応がおかしくないか |
| 呼吸 | 息苦しくないか、呼吸が明らかにおかしくないか |
| 嘔吐 | 回数が増えていないか、血が混じっていないか |
| 頭痛 | 突然の激しい頭痛が出ていないか |
| 腹痛 | 強くなっていないか、激痛になっていないか |
| 水分 | 少量ずつ飲めているか |
| 尿 | 明らかに減っていないか |
| 全身状態 | ぐったりしていないか、悪化していないか |
最初は軽そうに見えても、時間の経過とともに症状が変わることがあります。
そのため、
「最初に大丈夫そうだったから、その後も大丈夫」
とは限りません。
状態が悪化した場合には、改めて受診や119番の必要性を判断してください。
子どもの嘔吐は「回数」だけを見ない
子どもが突然何度も吐くと、
「何回吐いたら救急車ですか?」
と不安になる保護者は多いと思います。
しかし、子どもの場合も回数だけで緊急性を判断することはできません。
重要なのは、
- 意識や反応
- 呼吸
- 顔色
- 水分が摂れるか
- 尿が出ているか
- ぐったりしていないか
- けいれんの有無
- 激しい腹痛の有無
- 頭部外傷の有無
などです。
例えば、胃腸炎では嘔吐や下痢を繰り返すことがあります。
厚生労働省も、乳幼児に多いロタウイルス感染症では、水のような下痢や嘔吐を繰り返し、重い脱水症状が続く場合があるとしています。
特に意識低下やけいれんなどがみられた場合には、速やかな医療機関受診が必要です。
子どもで特に注意したい「水分が摂れない」
子どもの嘔吐では、
「何回吐いたか」より「飲めているか」
が非常に重要です。
嘔吐や下痢が続き、
- 水分を受け付けない
- 飲んでもすぐ吐いてしまう
- ぐったりしている
- 意識がはっきりしない
などの場合には注意してください。
特に乳幼児は、自分で
「のどが渇いた」
「尿が少ない」
「ふらふらする」
などを正確に訴えられないことがあります。
保護者が、
「いつもと様子が違う」
という変化を確認することも大切です。
赤ちゃんが吐いた場合は?
乳児では授乳後に少量のミルクを吐き戻すことがあります。
そのため、
「吐いた=すべて緊急事態」
ではありません。
しかし、
- 何度も勢いよく吐く
- 水分やミルクをほとんど摂れない
- ぐったりしている
- 顔色が悪い
- 呼びかけや刺激への反応が悪い
- けいれんしている
- 強い腹痛が疑われる
- 嘔吐物に血液が混じる
- 明らかに普段と様子が違う
場合には、単なる吐き戻しと自己判断しないでください。
乳児は自分で症状を説明できないため、判断に迷う場合は小児科や小児救急電話相談などを利用する方法もあります。
高齢者の嘔吐も注意が必要
高齢者の場合にも、
「吐いただけだから胃腸炎だろう」
と決めつけないことが重要です。
消防庁も、高齢者については自覚症状が出にくい場合があるため注意が必要としています。
高齢者では、
- 持病がある
- 複数の薬を服用している
- 水分摂取量が少ない
- 症状をうまく説明できない
といったケースもあります。
そのため、
- 急に元気がなくなった
- 立てなくなった
- 会話がおかしい
- いつもより反応が鈍い
- 顔色が悪い
- 水分を摂れない
- 尿が明らかに減った
など、嘔吐以外の変化にも注意してください。
特に高齢者では「いつもと違う」という家族の気づきも重要です。
持病がある人は自己判断しすぎない
同じ嘔吐でも、基礎疾患や服用している薬によって注意点が変わります。
例えば、
- 心臓病
- 腎臓病
- 糖尿病
- がん治療中
- 免疫機能が低下している
- 水分や塩分の摂取量を医師から指示されている
といった人では、一般的な水分補給方法がそのまま当てはまらないことがあります。
特に心臓や腎臓の病気などで水分・塩分制限を指示されている場合には、自己判断で大量の経口補水液を摂取するのではなく、普段の主治医の指示を優先してください。
妊娠中の嘔吐は?
妊娠初期には、つわりによる吐き気や嘔吐がみられることがあります。
しかし、
「妊娠中だから吐くのは普通」
とすべてをつわりで片づけるのも適切ではありません。
嘔吐が強く、
- 水分をほとんど摂れない
- 食事がほとんど摂れない
- 尿が極端に少ない
- ぐったりしている
- 症状が強くなっている
場合には、産婦人科への相談・受診を考えてください。
また、
- 意識がおかしい
- 呼吸がおかしい
- 激しい頭痛
- 激しい腹痛
- 大量の出血
など緊急性の高い症状がある場合には、妊娠中であることに関係なく119番を考える必要があります。
嘔吐+下痢なら食中毒や胃腸炎?
嘔吐と下痢が同時に起こると、
「食中毒かな?」
「胃腸炎だろう」
と考える人は多いでしょう。
実際に感染性胃腸炎などでは、嘔吐と下痢が同時にみられることがあります。
しかし、重要なのは病名を家庭で当てることではありません。
自宅では、
「危険な状態になっていないか」
を確認してください。
特に嘔吐と下痢が重なると、体から失われる水分が増えるため脱水に注意が必要です。
水分を摂れない、尿が減る、ぐったりするなどの変化があれば、医療機関への相談・受診を検討してください。
また、血便、激しい腹痛、意識の異常などがある場合には、単なる胃腸炎と自己判断しないことが大切です。
家族が嘔吐したときにやってはいけないこと
家庭で対応するときには、次のような行動にも注意してください。
①無理に大量の水分を飲ませる
吐き気が強い状態で大量に飲ませると、再び嘔吐することがあります。
飲める状態であれば少量から試してください。
②意識が悪い人に水を飲ませる
誤嚥する危険があります。
意識が明らかに悪い場合は無理に飲ませず、119番してください。
③「胃腸炎だろう」と決めつける
嘔吐はさまざまな病気で起こります。
特に激しい頭痛や腹痛、意識障害などがある場合には注意が必要です。
④吐いた回数だけで判断する
回数は情報の一つですが、それだけでは緊急性を判断できません。
⑤吐いた後に寝たから放置する
普段の睡眠なのか、意識レベルが低下しているのか判断が難しいことがあります。
呼びかけへの反応などを確認してください。
「寝れば治る」と決めつけない
夜中に嘔吐すると、
「朝まで寝かせて様子を見よう」
と考えることもあるでしょう。
症状が軽く、意識・呼吸が正常で、水分も摂れ、改善傾向であれば経過を見られる場合もあります。
しかし、
- 呼びかけへの反応が悪くなった
- 嘔吐を繰り返す
- 水分が摂れなくなった
- 激しい頭痛が出てきた
- 腹痛が強くなった
- 血を吐いた
- けいれんした
などの変化があれば、朝まで待つべきとは限りません。
時間帯ではなく、症状の緊急性で判断することが重要です。
嘔吐した人を一人にしないほうがよいケース
特に、
- 高齢者
- 乳幼児
- 意識状態に不安がある人
- 嘔吐を繰り返している人
- 転倒や頭部打撲後の人
などでは、可能であれば状態を観察できる人がそばにいるほうが安心です。
症状が変化したときに、
「いつから悪くなったのか」
「何回くらい吐いたのか」
「意識はどう変化したのか」
といった情報は、119番通報や医療機関受診の際にも役立ちます。
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🛠 学習を深めるヒント
- テキストを「読む」より「つくる」:章末まとめを自分で図解・カード化すると理解が定着します。
- 間違いの振り返り:問題集は“なぜ間違えたか”を書き出して次に活かしましょう。
- 反復教材を活用:Deru-Qや〇×問題集は、通勤・休憩時間の“繰り返し”用に。
- 模試形式の練習:本番同様に時間を計り、“試験モード”の集中力を養う。
- 気分転換教材を1冊:語呂・イラスト系参考書を加えて「継続しやすい環境」をつくる。
ここまでの判断を3段階で整理
嘔吐したときの対応を簡単に整理すると、次のようになります。
【119番】
- 意識がない・明らかにおかしい
- 呼吸がおかしい
- 突然の激しい頭痛
- 突然の激しい腹痛、または激しい腹痛が続く
- 血を吐いた
- けいれんが止まらない
- 頭部外傷後に意識障害などがある
- その他、明らかに様子がおかしい
【医療機関への相談・受診を検討】
- 嘔吐が続いている
- 水分を十分に摂れない
- 飲んでも吐いてしまう
- 尿が明らかに減っている
- 元気がなくなってきた
- 症状が改善しない
- 乳幼児や高齢者で全身状態に不安がある
- 持病があり判断に迷う
【自宅で様子を見られる可能性】
- 意識が普段どおり
- 呼吸が正常
- 激しい頭痛・腹痛がない
- 出血がない
- 少量ずつ水分を摂れる
- 尿が出ている
- 全身状態が悪くない
- 症状が改善傾向にある
ただし、この3段階は固定されたものではありません。
自宅で様子を見ていた人でも、症状が悪化すれば「受診」や「119番」に変わります。
大切なのは、最初の判断だけで終わらせず、時間の経過とともに状態を見直すことです。
次に問題になるのが、
「嘔吐と頭痛がある」
「嘔吐と腹痛がある」
「発熱もある」
「下痢もしている」
「頭をぶつけてから吐いた」
といった症状の組み合わせです。
同じ嘔吐でも、一緒に出ている症状によって考えるべき原因や緊急度は大きく変わります。
「嘔吐+○○」の危険サイン・救急車を待つ間の対応・FAQ
ここまで、
- 嘔吐で119番を考える危険な症状
- 医療機関を受診する目安
- 自宅で様子を見られる可能性がある状態
- 子どもや高齢者で注意するポイント
- 水分補給と脱水
について解説してきました。
最後に確認したいのが、
「嘔吐と一緒に何が起きているか」
です。
嘔吐は、それだけでは原因を判断できません。
「嘔吐+突然の激しい頭痛」
「嘔吐+激しい腹痛」
「嘔吐+下痢」
「嘔吐+発熱」
「嘔吐+めまい」
「頭をぶつけた後の嘔吐」
では、注意するポイントがそれぞれ異なります。
ここからは、症状の組み合わせごとに見ていきます。
嘔吐+突然の激しい頭痛
嘔吐と頭痛が同時に起こることはあります。
問題は、頭痛の**強さだけでなく「発症の仕方」**です。
特に、
- 突然始まった激しい頭痛
- 今まで経験したことがないような頭痛
- 頭痛とともに意識がおかしい
- ろれつが回らない
- 顔の片側がゆがむ
- 片方の手足に力が入らない
- けいれんした
- 急に立てなくなった
といった場合には注意が必要です。
厚生労働省や消防庁も、突然の激しい頭痛などを救急要請を考える重要な症状として示しています。
嘔吐があることで、
「胃腸炎だろう」
「食べたものが悪かったのかな」
と考えてしまうことがありますが、突然の激しい頭痛が先に起きて嘔吐した場合には、頭の病気も考える必要があります。
特にくも膜下出血など、発症からの時間が重要になる病気もあります。
突然の激しい頭痛+嘔吐
は、119番を考える重要な組み合わせです。
嘔吐+激しい腹痛
腹痛と嘔吐もよくみられる組み合わせです。
胃腸炎や食中毒でも起こりますが、それだけとは限りません。
特に注意するのは、
- 突然ものすごい腹痛が始まった
- 激しい腹痛が続いている
- 痛くて動けない
- 冷や汗をかいている
- 顔色が悪い
- お腹が異常に張っている
- 意識がおかしくなってきた
といった場合です。
腸閉塞をはじめ、緊急性の高い腹部疾患でも嘔吐が起こることがあります。
大切なのは、
「吐いているから胃腸炎」と決めつけないこと。
特に突然の激しい腹痛や、強い腹痛が持続する場合には119番を検討してください。
嘔吐+下痢
嘔吐と下痢が同時に起こった場合、感染性胃腸炎や食中毒などが考えられます。
ただし、自宅で原因を確定することはできません。
ここで重要になるのは病名を当てることより、
「脱水が進んでいないか」
を確認することです。
嘔吐だけでも水分を失います。
そこに下痢が加わると、さらに水分や電解質を失いやすくなります。
特に、
- 水分をほとんど摂れない
- 飲んでも吐いてしまう
- 尿が明らかに少ない
- ぐったりしている
- 立つと強くふらつく
- 意識や反応がおかしい
場合には注意してください。
また、
- 血便
- 激しい腹痛
- 意識障害
- 顔色が著しく悪い
などがある場合には、単なる胃腸炎と自己判断しないことが大切です。
嘔吐+発熱
発熱と嘔吐も、感染症などでみられる組み合わせです。
ただし、
「熱があるから風邪」
とは限りません。
発熱の高さだけを見るのではなく、
- 意識は正常か
- 呼吸は正常か
- 水分が摂れるか
- けいれんしていないか
- 強い頭痛がないか
- 首を動かすと強く痛がらないか
- ぐったりしていないか
など、全身状態を確認してください。
特に子どもの場合、
「熱が何度あるか」
だけでは緊急性を判断できません。
39℃の熱があっても比較的元気で水分が摂れる子どもと、38℃台でもぐったりして反応が悪い子どもでは、後者のほうが心配な場合があります。
体温の数字だけでなく、本人の状態を見ることが重要です。
嘔吐+めまい
強いめまいによって吐き気や嘔吐が起こることがあります。
耳が原因となるめまいでも嘔吐することがありますが、脳卒中などでもめまいと嘔吐が起こる可能性があります。
特に、
- ろれつが回らない
- 顔がゆがんでいる
- 片方の手足に力が入らない
- 物が二重に見える
- 急に歩けなくなった
- 立っていられない
- 激しい頭痛がある
- 意識がおかしい
といった症状を伴う場合には注意が必要です。
「めまいだから耳の病気だろう」
と自己判断するのではなく、神経症状がないか確認してください。
頭をぶつけた後の嘔吐
転倒、転落、交通事故などで頭をぶつけた後に嘔吐した場合は、通常の胃腸炎などとは分けて考える必要があります。
特に、
- 意識を失った
- 呼びかけへの反応がおかしい
- けいれんした
- 強い頭痛がある
- ろれつが回らない
- 手足の動きがおかしい
- 時間が経つにつれて状態が悪くなっている
場合には119番を考えてください。
頭部外傷では、受傷直後には比較的元気に見えても、その後状態が変化することがあります。
そのため、
「ぶつけた直後は元気だったから大丈夫」
と決めつけないことも重要です。
お酒を飲んだ後の嘔吐にも注意
大量に飲酒した人が吐いている場合、
「酔っているだけ」
と思ってしまうことがあります。
しかし、特に、
- 呼びかけても起きない
- 反応が非常に鈍い
- 正常な呼吸か分からない
- 何度も吐いている
- けいれんしている
- 転倒して頭を打った可能性がある
- 体が非常に冷たい
といった場合には注意してください。
飲酒しているからといって、意識障害の原因をすべてアルコールと判断することはできません。
また、意識が低下した状態で嘔吐すると、吐物を誤嚥する危険があります。
「寝かせておけば酔いが覚めるだろう」と放置しないことが重要です。
嘔吐した人を仰向けのまま放置しない
意識が悪い人が仰向けの状態で嘔吐すると、吐いた物が気道へ入り込む危険があります。
呼吸が正常で、外傷などによる首や背骨の損傷が疑われない状況であれば、吐物が口の外へ流れやすいように顔や体を横向きにすることを考えます。
ただし、
- 高い場所から転落した
- 交通事故に遭った
- 首や背中を強く痛がっている
など、脊椎損傷が疑われる場合には無理に動かさず、119番の指示に従ってください。
また、
正常な呼吸がない、または正常に呼吸しているか判断できない場合は、すぐ119番してください。
通信指令員の指示を受けながら必要な応急手当を行います。
救急車を待っている間にやること
119番した後は、ただ救急車を待つだけではありません。
可能な範囲で準備しておくと、その後の対応がスムーズになります。
①吐いた人の状態を観察する
- 意識
- 呼吸
- 嘔吐の回数
- 吐物の状態
- 頭痛や腹痛
- けいれん
- 顔色
などを確認します。
状態が急変した場合には、必要に応じて再度119番へ伝えてください。
②吐いた物の色や内容を確認する
可能な範囲で、
- 血液が混じっていないか
- 黒っぽくないか
- 食べた物なのか
- その他特徴的な物が混ざっていないか
を確認しておくと、医療者に状況を伝える際の参考になることがあります。
無理に触る必要はありません。
③普段飲んでいる薬を準備する
可能であれば、
- お薬手帳
- 普段飲んでいる薬
- 保険証やマイナンバーカード
- 診察券
などを準備しておきます。
持病やアレルギーについても分かれば伝えられるようにしておきましょう。
④玄関を開けておく
家族など複数の人がいる場合には、救急隊が到着した際に誘導できる人を確保しておくとスムーズです。
夜間の場合には、玄関や屋外の照明をつけておくと場所が分かりやすくなります。
ただし、患者さんを一人にする必要がある場合には、無理に外まで迎えに行く必要はありません。
119番するときに伝えること
119番では、通信指令員が必要な情報を順番に質問します。
慌ててすべてを一度に説明する必要はありません。
分かる範囲で、
- 誰が具合が悪いのか
- 年齢
- いつから吐いているか
- 何回くらい吐いたか
- 意識は正常か
- 呼吸は正常か
- 頭痛や腹痛はあるか
- 血を吐いていないか
- 頭をぶつけていないか
- けいれんしていないか
- 持病や服薬
などを伝えてください。
重要なのは、すべて調べ終わってから電話することではありません。
明らかに緊急性が高い場合には、まず119番してください。
救急車を呼ぶか迷ったら「#7119」
「救急車を呼ぶほどなのか分からない」
「今すぐ病院に行くべきなのか迷う」
そのようなとき、利用できる地域では**救急安心センター事業「#7119」**があります。
#7119では、急な病気やケガについて、
- 救急車を呼んだほうがよいか
- 今すぐ医療機関を受診したほうがよいか
- どのように対応すればよいか
などについて、医師・看護師・救急救命士などから電話で助言を受けられます。
緊急性が高いと判断された場合には、119番への転送や、119番へかけ直すよう案内されることもあります。
ただし、
意識がない
正常に呼吸していない
突然の激しい頭痛や腹痛がある
など、明らかに緊急性が高い場合に、#7119へ相談してから119番する必要はありません。
その場合は直接119番してください。
また、#7119の実施状況や利用時間などは地域によって異なる場合があります。
子どもの場合は「#8000」も利用できる
夜間や休日に子どもが嘔吐すると、
「今すぐ病院へ連れていくべき?」
「朝まで待って大丈夫?」
と迷うことがあります。
このような場合には、**子ども医療電話相談「#8000」**もあります。
#8000は全国47都道府県で実施されており、小児科医師や看護師などから、子どもの症状に応じた対処や受診についてアドバイスを受けることができます。
ただし、相談できる時間帯は都道府県によって異なります。
そして、
- 意識がない
- 呼吸がおかしい
- けいれんが続いている
- 明らかに緊急性が高い
場合には、#8000ではなく119番を優先してください。
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- 間違いの振り返り:問題集は“なぜ間違えたか”を書き出して次に活かしましょう。
- 反復教材を活用:Deru-Qや〇×問題集は、通勤・休憩時間の“繰り返し”用に。
- 模試形式の練習:本番同様に時間を計り、“試験モード”の集中力を養う。
- 気分転換教材を1冊:語呂・イラスト系参考書を加えて「継続しやすい環境」をつくる。
よくある質問|嘔吐と救急車
Q1.何回吐いたら救急車を呼びますか?
「○回以上なら119番」という一律の基準はありません。
嘔吐の回数だけではなく、
- 意識
- 呼吸
- 激しい頭痛
- 激しい腹痛
- 吐血
- けいれん
- 水分摂取
- 脱水
- 頭部外傷
などを総合的に確認します。
1回の嘔吐でも、突然の激しい頭痛や意識障害を伴えば緊急性があります。
Q2.嘔吐が止まらない場合は救急車ですか?
嘔吐が続いているからといって、すべて救急車が必要とは限りません。
ただし、
- 水分が全く摂れない
- ぐったりしている
- 意識がおかしい
- 呼吸がおかしい
- 激しい頭痛や腹痛がある
- 血を吐いている
などがあれば緊急性が高まります。
119番が必要か判断に迷う場合は、対応地域であれば#7119などの救急電話相談を利用してください。
Q3.吐いた後に寝たら、そのまま寝かせて大丈夫?
普段どおり眠っていて、呼びかければ正常に反応する場合と、意識が低下して起きない場合では大きく違います。
「寝ている」のか「意識が悪い」のか判断できない場合には注意してください。
呼びかけても反応しない、呼吸がおかしいなどの場合は119番してください。
Q4.子どもが3回吐きました。救急車ですか?
3回という回数だけでは判断できません。
それよりも、
- 元気があるか
- 意識は正常か
- 水分が摂れるか
- 尿が出ているか
- 激しい腹痛がないか
- けいれんしていないか
- 頭をぶつけていないか
を確認してください。
判断に迷う場合は#8000などを利用できます。
Q5.水を飲んでもすぐ吐きます。どうすればいい?
大量に一気に飲ませるのではなく、飲める状態であれば少量ずつ試します。
それでも水分を保てず嘔吐を繰り返す場合は、脱水の可能性もあるため医療機関への相談・受診を検討してください。
ぐったりしている、意識がおかしいなどの症状があれば119番を考えてください。
Q6.嘔吐と下痢があります。胃腸炎でしょうか?
胃腸炎や食中毒などでも嘔吐と下痢はみられます。
しかし、症状だけで原因を確定することはできません。
家庭では病名を決めることより、
- 水分が摂れているか
- 尿が出ているか
- 血便はないか
- 激しい腹痛はないか
- 意識は正常か
などを確認してください。
Q7.嘔吐と頭痛があります。寝れば治りますか?
頭痛の種類によります。
特に突然始まった激しい頭痛+嘔吐の場合には、寝て様子を見るべきではない可能性があります。
意識障害、ろれつが回らない、手足に力が入らないなどを伴う場合も119番を考えてください。
Q8.夜中に吐きました。朝まで待っていいですか?
時間帯ではなく症状で判断します。
意識・呼吸が正常で、水分を少しずつ摂ることができ、症状が改善している場合には経過を見られることもあります。
一方、
- 意識がおかしい
- 呼吸がおかしい
- 激しい頭痛や腹痛
- 吐血
- けいれん
- 水分が全く摂れない
- 急速に悪化している
場合には、朝まで待たずに対応してください。
嘔吐で救急車を呼ぶ目安をもう一度整理
最後に、この記事の内容を3段階にまとめます。
| 状態 | 対応の目安 |
| 意識がない・反応がおかしい | 119番 |
| 呼吸がおかしい | 119番 |
| 突然の激しい頭痛 | 119番を検討 |
| 突然の激しい腹痛・激しい腹痛が続く | 119番を検討 |
| 血を吐いた | 119番を検討 |
| けいれんが続く・意識が戻らない | 119番 |
| 頭部外傷後に意識障害やけいれんがある | 119番 |
| 嘔吐が続き水分を十分摂れない | 医療機関への相談・受診 |
| 尿が減る・ぐったりするなど脱水が疑われる | 医療機関への相談・受診 |
| 意識・呼吸が正常で水分が摂れ、改善傾向 | 自宅で経過観察できる場合も |
| 判断に迷う | #7119、子どもは#8000も検討 |
まとめ|「何回吐いたか」より「全身状態」を見る



嘔吐は、胃腸炎や食べ過ぎなどでも起こる身近な症状です。
一方で、脳血管障害、消化管出血、腹部の緊急疾患、頭部外傷などでも嘔吐することがあります。
そのため、
「3回吐いたら救急車」
「1回しか吐いていないから大丈夫」
という判断はできません。
特に確認してほしいのは、
意識
呼吸
突然の激しい頭痛
突然または持続する激しい腹痛
吐血
けいれん
水分が摂れるか
頭をぶつけていないか
です。
自宅で様子を見る場合も、
「放っておく」のではなく、状態が変化していないか観察する
ことが重要です。
症状が悪化すれば、その時点で判断も変わります。
また、
「救急車を呼ぶべきか分からない」
という場合には、対応地域であれば#7119を利用できます。
子どもの夜間・休日の症状について迷う場合には#8000もあります。
ただし、
意識がない
正常に呼吸していない
明らかに様子がおかしい
など緊急性が高い場合には、電話相談を挟まず119番してください。
「何回吐いたか」だけではなく、
その人を見て、全身状態を判断する。
これが、嘔吐したときに最も大切なポイントです。
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過去5年分の国家試験を整理・解説。ジャンル別・A〜D問題別に分類されており、効率的な演習が可能です。 -
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前年版ですが、演習量を増やしたい方にコスパ良く使える併用教材です。
🛠 学習を深めるヒント
- テキストを「読む」より「つくる」:章末まとめを自分で図解・カード化すると理解が定着します。
- 間違いの振り返り:問題集は“なぜ間違えたか”を書き出して次に活かしましょう。
- 反復教材を活用:Deru-Qや〇×問題集は、通勤・休憩時間の“繰り返し”用に。
- 模試形式の練習:本番同様に時間を計り、“試験モード”の集中力を養う。
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参考にした公的情報
- 厚生労働省「医療機関への受診にあたって」
- 厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)」
- 総務省消防庁「救急車利用マニュアル」
- 総務省消防庁「救急安心センター事業(#7119)」
- 総務省消防庁「救急お役立ちポータルサイト」
※本記事は2026年7月29日時点で確認できる公的情報をもとに作成しています。制度や相談時間などは変更されることがあるため、最新情報は各公的機関・自治体の公式情報をご確認ください。

